数年前からぼんやり計画していた二級建築士資格取得のため、今春ついに建設専門学校夜間部に入学しました。
建築士試験は誰でも受けられるわけではなく、受験資格があります。二級建築士の受験資格については建築士法15条に定められていますが、ざっくり言いますと、所定の建築系科目を修めて大学・高専・高校等を卒業した者(高校等の場合は卒業後3年以上の実務経験要)か、建築の実務経験を7年以上有する者です。
私が二級建築士受験資格のために専門学校入学を考えていることを言うと、何人かの知り合いの建築士さんが、「(受験資格がいるなら)うちの事務所で働いてたことにしてあげるよ!」とご親切にも言ってくださいました。が、弁護士の身でありながらウソの受験資格(実務経験)をでっちあげるのもためらわれるところです;;
また、建築紛争事件をライフワークとするならば、ここいらで体系的な知識を学んでおくことは決してムダにはならないし、製図の経験がない以上は最低限予備校に通わないといけないことも考えると、やはり専門学校卒業という正規ルートで受験資格を得ることにしました。
夜間クラスは30代以上の入学者が多いのではないかと予想していましたが、約30名のクラスで、明らかに10代後半~20代前半とおぼしき青少年やギャルが多数を占めていたことに驚きました。みんな若くしてダブルスクールや仕事と夜学の掛け持ちを頑張っているのだなぁ。
授業は先週月曜日に始まりました。月曜日から土曜日まで、毎日18:00~21:10に授業があります。
仕事との両立に相当時間的な負荷がかかるだろうと覚悟はしていましたが、学校が始まってみて忙しいということ以上にストレスを感じたのは、どれだけキリが悪くても決まった時間に仕事を切り上げなければならないことです。17時10分に携帯のアラームを鳴らし、未練がましく20分過ぎまで仕事をしてから地下鉄駅にダッシュするのですが、何かの計算が合わないというような状態のまま学校に出かけなければいけなかったりすると、授業中もモヤモヤと気持ち悪い感が継続します。子供の保育園お迎え時間リミットなどに縛られるワーキングパパママもこんな葛藤があるんだろうと想像しつつ、なんだかんだと慣れていくしかありません。
ちなみに仕事で使っている建築文献のストックはこんな感じです↓
1年生前期のカリキュラムは、建築構造I(月)・建築環境工学(火)・建築基礎講座I(水)・建築計画I(木)・建築設計製図Ⅰ(金)・建築材料・建築構法(土)となっています。
どの授業もまだガイダンス的な感じですが、1週間の授業を終え、教科書をパラパラとめくってみた感触としては、建築構造・建築材料・建築構法は仕事がらみで既知の内容もけっこう含まれており、比較的とっつきやすそうです。一方、建築環境工学では初回授業が「太陽位置」という私にとって全くなじみのないテーマ。この科目はけっこう知らないことを覚えないといけなさそうですが、先生が演習中心の方針らしいので安心です(知識はアウトプットを意識しないと定着しないものですし)。
完全に初体験なのが建築製図です。初回授業では、ひたすら線を引く練習しました。
製図板を使い、横線は製図板に付属している平行定規、縦線は平行定規に乗せかけた三角定規を使って引いていくのですが、この作業中に異常な息切れがします。ただ線を引くだけでこんなに息切れするようでは建物の設計図面など到底描けそうにないと弱気になりましたが、授業の途中で、どうやら平行定規の操作設定を間違えていて、浮いた状態の定規を押さえつけることに体力を使っていたらしいことが判明。(こんな話、製図の経験がある人でもない人でも、「あるある」とはならないですよね・・)
0.5mm芯のシャーペンで5種類の太さの線を描きわける練習です。横線・縦線・点線などをひたすら描きました。
こちらが見本↓
私が描いた線↓
そんなこんなでこれから2年間は仕事と学校の両立が続きます。依頼者の皆様には打ち合わせ時間帯の設定等でご迷惑をおかけするかもしれませんが、ご理解ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
これまで、裁判所に提出する書面の期限は割と良く守る方でしたが、それについては今後も何とか維持していきたいと思っています・・。