65号棟を出て、南に向かいました。
左手が57号棟(職員社宅)、奥が16号棟(日給住宅)、右手が59号棟(鉱員社宅)です。
他の建物もそうですが、いつ柱が座屈してもおかしくないような・・。
57号棟と16号棟の間には、島内通路の階段があります。
16号棟(日給住宅)の西面外壁は特徴的な材質です。
前回と同じく、日給住宅内部にも入りました。
梁露筋の錆が、さらにひどくなったような気がします。
下層階の柱には、ひび割れ幅の変動を計測する機器が取り付けられています。
中間階の柱も、鉄筋爆裂が進行していました。
2019年10月28日(前回)撮影
2021年11月1日(今回)撮影
日給住宅内の通路から臨む島内通路・階段。
ちょっとジブリ的雰囲気を感じるスポットですが、前回より、両脇の住宅各棟の手すり落下が進んでいるのが気になります。
各階通路は、柱梁の劣化に加えて、壁も広範囲の剥落が目につきます。
前回同様、日給住宅を出て、端島神社のある高台に登りました。
神社に目立った変化はないようです。
端島神社のスラブ(人工的な地盤?)西側は、以前から下の支柱が崩落しています。前回見学時と同じく、参加者皆が東側に集まって案内のご説明を聞きました。
端島神社から臨む小中学校、65号棟(東棟)
日給住宅の屋上緑化跡
前回同様、日給住宅を出てから2号棟・3号棟の東側を通って島内南に向かいました。
前回と違うのは、桟橋復活により観光ツアーが再開しており、第1見学広場に観光客が集まっている点です。
島内南の総合事務所跡です。遠景で見る限り、前回との違いはよくわかりません。
総合事務所西側の30号棟は、前回見学時から倒壊のおそれがあると言われていましたが、細部を確認してみると、柱や梁のコンクリート剥落範囲が広がっていることがわかります。
隅角部柱の座屈も進んでいるような、いないような・・。
2019年10月28日(前回)撮影
2021年11月1日(今回)撮影
スラブはほとんど抜け落ちていることが、建物外部からでもよくわかります。
復路のチャーター船到着まで少し時間があったため、第3見学広場まで走って30号棟南面を見学しました。こちらは、外壁も崩落しています。
また見学の最後に、 島内南から北側を撮りました。
今回の見学会では、軍艦島建物群の劣化が日々刻刻と進んでいることを肌身で感じました。前回見学時にはあまり危ないとは思いませんでしたが、今回は前回からの劣化進行が把握できる分だけ、外壁や梁に近寄るのは本当に少し怖かったです。
軍艦島建物群は、世界遺産として少なくとも外観は維持しなくてはならないようですが、その対策は待ったなしの課題といえそうです。言うは易しですが・・。
今回も貴重な見学の機会をくださった方々に感謝申し上げます。